美咲の教室

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干し柿を買ったら騙された話 ~移動販売という危険性~

某月某日、とある駅に行くと干し柿をリヤカーで引き、売り歩くおじさんを発見。リヤカーには「2パック300円」と書かれた紙が貼ってあった。300円なら安いし珍しいから買っていくかと、リヤカーに近づく。干し柿は小パックに2個入っていてそれが2パックで300円だそう。他にも大パックというのもあり、少し商品たちを見ていると、おじさんが「へっへっへ」と笑いながら近づいてきた。そして試食として干し柿の切れ端をその場で切って渡してくれた。美味しい。干し柿はそんなには食べたことがない。それこそスーパーに売っていて安いやつしか食べたことがないほどだ。しかしそれらと比べると断然甘味があり、美味しかった。これが2パックで300円は安いと思う。

 

さらにおじさんは「負けてやる(安くする)」と言い、1パック4個入っている大サイズを取り出し4パックも袋に入れてくれた。大パックは2パックで1000円で、この場合2000円であるが、半額の1000円でいいよと言った。私は嬉しさと急におじさんがしゃべりかけてきた恐怖ですぐに1000円札を差し出し、その場を去る。このときのやり取りは試食と袋に大パックを入れる作業で5秒ほどの一瞬の出来事であった。

 

ん??

 

さて、よくよく考えてみよう。2個入りの小パックが2パックで300円、つまり干し柿が4つで300円である。大パックは4つで1パック、それが2パックなので8つで1000円である。

 

つまり小パックを4パック買えば600円であり、1000円と同等のものがえられる。ちなみに私が買った大パック×4は小パックを8パックで1200円払えば同等のものがえられるのである。つまり「半額」などと言っておいて実際は200円しか得をしていないのだ。私はさして興味のない干し柿に300円のところ1000円払ったことになり、大損をしたわけである。

 

ここで重要なのは4つで300円、大パックだと4つが500円と、算数ができれば誰でも気付く損失に、試食・安くする・一瞬、という3要素で思考が停止して気付けなかったことだ。そこでちゃんと冷静に考え、「いえ、小パックにします」と言えば済んだことである。

 

皆様も「割引」とデカデカとキャッチコピーを貼られると、同じようになった経験はあるのではないだろうか?それが一瞬のときであるとさらに考えづらくなる。この経験はどんなときにも冷静に考えることの重要さを教えてくれた。そして世の中笑顔で人を騙せる者は一定数いることも。そういう人間が一番恐ろしい。

 

普通に2パックで300円、というか1パック150円ならリピーターも付きそうなほど美味しいのにな。まああの年になっても働き歩かなければならない老人に寄付してあげた気分でいよう。。。

 

皆様も気を付けましょう。

 

おまけ

あういう移動販売というか、決まった場所に店を構えていない商売は注意が必要である。この話では金をごまかされたというだけで済んでいるが、仮に食中毒などが発生した場合、文句の矛先は向けづらい。特に、後から思ったが祭りの屋台の食べ物や焼き芋と違い、干し柿は加熱殺菌がされない。洗うこともできない。リスクが大きいのだ。さすがに多数の食中毒者が出れば警察なり保健所なりが動くであろうが。

 

ずっとそこにいるであろう店以外から商品を買うのは注意が必要で、それこそ多少は金を無下にする覚悟でいなければならない。今回で言うと「干し柿をリヤカーで売り歩く商売が珍しく面白い。多少まずくてもいっかな」がその覚悟に該当したが、そこに食中毒のリスクも考えておくべきであった。

 

皆様は体には気を付けて買うものを選びましょう。

1,500字と長くなりましたがここまで読んでくれたことに感謝します。